【1】概要
・欧州ビンテージKlangfilm/CCCP 16㎝フルレンジユニットの銘品、3GD-38Eを片側2台(ツイン)用いたシステムのペアです。
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・今回、16cmフルレンジの存在を知り、ウクライナから取り寄せ、私としては初めて聞きましたが、素晴らしい音がします。
・特に音声帯域の到達力が優れています。
・シアターのメインとして縦配置のコラム型として使用されていたユニットです。
・出品のシステムは片側2本を使用しバスレフエンクロージャーにセットしチューニングし、性能向上を行いました。
・この結果、想像以上に生々しいボーカル、ソロ楽器の再生が実現していると思います。
・とにかくボーカルが生生しいです。
・ユニットはソビエト連邦(CCCP)国営企業が1970-80年代に製造したKlangfilm仕様の16㎝口径フルレンジです。
・このユニットはウクライナの西部都市リヴィウ(Lviv, Ukraine)のオーディオショップのデッドストックです。
・ソ連統治下のウクライナで製造されたものらしい、とのことです。
・現在、戦火のため輸送は現在困難でしたがなんとか無事日本に到着しました。
・少しでも支援になればと考え、できるだ多くの商品を購入させていただいております。
・最初に入手した時は「ソビエト製?」ということで躊躇しましたが、実際に音を聴いてみると高能率で当時としては広帯域の再生音の素晴らしさに感心しました。
・この当時のウクライナ、ソ連は国力があり製品も高品質なものが多かったようです。
・それはさておき、出品のユニットは欧州のムービー基本規約であるKlangfim仕様に準拠しており、主にシアターウォール、音声モニターなどの業務用システムに使用されていたユニットです。
・特にJAZZ, ポピュラー、ボーカルなどは生々しく再生しています。
・現代の低能率のスピーカーと異なり、様々な機械的ストレスがほとんど無いヴィンテージユニットはアンプからの入力信号を余すところなく快活に再現します。
・能率が高いということは微小音を消し去ることなく音にするということになります。
・機械的制約がほとんどないので、その結果能率は非常に高く、中小出力真空管アンプにも最適です。
・当時としては再生周波数帯域が広く、一般のHi-Fi使用でもよい結果が得られていると思います。
・米国系のビンテージ8インチフルレンジはEIAの規格の狭さ(高域が10000Hzとなっています)もあって、高域が思うように伸びないものが少なからず存在します。
・このユニットはシングルコーンですが、まるで良質のホーンツィータが組み込まれたような輝かしい高音を再生していると思います。
・13cm~20cmフルレンジユニット愛好家の皆さんにお勧めします。
・中小出力の真空管アンプにも最適です。
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【2】システム・ユニット仕様と状態:
・型式:3GD-38E ×4本。特性の揃ったものをセレクトしています。
・口径:16cm
・エッジ:ギャザード折のフィックスド。大変珍しいものと思います。
・インピーダンス:3Ω。5オームユニットを並列接続しています。アンプの出力は4~16オームで問題ありません。
・コーン:超軽量ストレートコーン
・定格入力:6W
・再生可能周波数帯域:測定結果を参照ください。素晴らしいです。
・状態:コーン、エッジ、フレームすべて大きなダメージやサビはなく良好です。
・コーンのハリ、エッジの弾力も十分で音もフレッシュです。
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【3】エンクロージャー:
・形式:バスレフ。音の抜けの改善、低音の増強を図っています。
・サイズ:幅25.6cm、高さ36.6cm、奥行21.5cm
・材質:天地側面は15mm厚の上級グレードパインの集成材、バッフル、裏板はMDFです。
・パイン集成材は全く節の無い高級グレード品で非常に高価なものです。
・外装:ワトコのナチュラルオイル仕上げ。縦横いずれでも使用可能です。
・前面ネット:ロイヤルブルーのジャージ布によるサランネットが付属します。
・入力端子:2Pのハーモニカ端子、万力型圧着方式でスピーカーケーブルを簡単に、かつ確実に接続できます。i-img1200x900-16568315538shutg113769
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【4】音:
・以下は主観ですのでご承知おきください。
・能率が高く中音が充実した、いきいきした音です。
・「ヘレンメリル・ウィズ・クリフォードブラウン」は出色の再生で、ボーカル、トランペットが生々しく前にせり出してきます。
・そのほか1950-70年代のJAZZボーカルやコンボJAZZのほとんどを素晴らしい音で再生していると思います。
・スィングスタイルの名盤「ベニーグッドマンインHi-Fi」1954年録音ですので音も良く、スィングJAZZ最高の演奏が楽しめます。
・再生が始まったとたん、天井の高いダンスホールが再現されるようで非常に楽しいです。
・ベニーグッドマンはコンボ演奏も素晴らしく、JAZZの楽しさが満載です。
・次にモダンJAZZの名盤、名録音のソニークラーク「クールストラッティン」を聴いてみました。
・アルトサックス、トランペットのソロが前にせり出しハードバップの醍醐味を味わえます。
・ボーカルは抜群の再生を示します。
・フィリックス・アーヨの「四季」は落ち着いた弦の響きが素晴らしいです。
・ボーカル、およびアコースティック系の音楽には非常に相性が良い様です。
・重低音は出難いので、現代の打ち込み系の音楽再生には向いていませんのでご承知おきください。
・サブウーハーを追加すればOKかもしれません。

【5】測定結果
(1)周波数特性測定データを示します。
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(2)測定環境
・スピーカー~マイク位置:50cm
・スィープ:20~20000Hz
・赤い線が周波数強度分布です。

(3)特性の感想
・左右の特性、能率はよく揃っています。
・厳しめの+-3db評価で60~15000Hzを再生可能と読めます。
・再生帯域全体にスムーズな特性で素晴らしいと思います。
・50Hz以下の重低音はかなりレベルが低くなり、再生は難しいことが分かります。
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