2022.02.02(水)20:01

【1】概要
・1960-70年代に制作されたと推定される、初期タイプのTelefunken社の Space Age design 球形スピーカーシステム、TL1000のオリジナル、整備済品、ペアです。
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・内蔵ユニットはTESLA社の13㎝口径フルレンジARO464です。
・エンクロージャー素材はアルミで、ヘアライン仕上げです。
・嫌な響きが出ない良い素材と思います。
・純正のスタンドが付属します。
・主観ですが、ニアフィールドリスニングで奥行きのある大きく広がる素晴らしい音を得ることができると思います。
・高音が良く伸び、また球形エンクロージャーの効果で回折効果もほとんどないので、空間の再現性が優れています。
・ステージがきれいに現出します。
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【2】システム
・型式:Telefunken TL1000
・ユニット口径:130㎜
・コーン:軽量コーン
・インピーダンス:4オーム
・状態:大きなダメージは無く良好。新品に近い状態。
・TL1000にはメイン用とサテライト用バージョンの2種類があり、サテライト用ですと低音カット用のフィルターが内蔵されており、これだとフルレンジになりません。
・出品システムはメイン用ですので完全なフルレンジとして動作します。
・「TL1000を購入したがさっぱり低音が出ない!」と多くの購入者がお悩みの様ですので、そういった方は相談ください。
・当方でフルレンジ仕様に変更可能です。
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【3】エンクロージャー&スタンド
・型式:球形、密閉型
・材質と仕上げ:アルミ製でヘアライン仕上げ
・吸音材:グラスウールがエンクロージャー内に隙間なく充填されてます。
・サイズ:球形部分の直径=最大240mm、奥行き=バッフル面から反対曲面までの長さ=240mm、
・前面ネット:シルバー色のビンテージ布のネットを貼った初期型です。後期型になると多孔性のメタル、色はブラックになります。
・スタンド:2cmの高さを有する樹脂製透明リングです。
・入力ケーブル:ユニット直付けで約1mのオリジナルケーブルが付属します。末端は直接銅線を出しています。そのままアンプかスピーカーケーブルに接続してください。
・極性:Telefunkennのケーブル仕様は少し変わっていまして黄色が+、赤が-です。
・状態:数か所凹みがありますが、それ以外は大きなダメージはありません。
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【4】音
・以下は主観ですのでご承知おきください。
・リスニングポイントとシステムの距離を2mとしたニアフィールド状態で試聴しました。
・まずは、ユニット面を約30度上に向け、ビバルディ、モーツアルトの広いホールで録音された弦主体のクラシックCDを聴きました。
・音の放射パターンはほぼ240度ですので音が後面にも広がり、ホールの大きさををうまく表現しています。
・低音、高音とも十分です。
・これは素晴らしい!この種のソースには抜群の実力を発揮します。
・次に、ユニット面をリスニング位置に直接向け、モダンジャズアルトサックスの名人=Sonny Stittのワンホーンコンボジャズを試聴しました。
・アルトサックスが前面に現れ、その後ろでリズムセクションが軽快にバックアップします。
・直接音だけでなくステージ大きさもうまく表現されていると思います。
・総じてアコースティック系の音楽ソース全般に相性が良いと感じました。
・エンクロージャーの形態が球状であることが音の広がりを大きく、かつスムーズにしている印象です。

【5】測定結果
(1)周波数特性測定データ:
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・DCR(直流抵抗)の実測値は2本とも4.1Ωでピタリ揃っています。
・ヴィンテージユニットおよびシステムは不良率が高いのできちんとした測定は非常に重要と考えています。
(2)測定環境
・スピーカー~マイク位置:1.0メートル(ヒアリングポジション) 
・スィープ:20~20000Hz
・赤い線が周波数強度分布です。
(3)特性の感想
・左右の特性、能率はよく揃っています。
・+-3dbの厳しめの評価基準で60~16000Hzを再生可能と読めます。
・全体として低音から高音まで滑らかな特性を示していると評価できます。

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