【1】概要:
・1960~70年代にRFT/VEBにより制作された20cm口径ウーハー L2911、ツィータ L9801の純正2Wayユニットをやや大型のバスレフエンクロージャーにセットしたシステムのペアです。
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・ウーハー、ツィータともにRFTとしては最強力なものですので芯のある素晴らしい音が出てきます。
・エンクロージャーは指定のサイズよりかなり大型のものですので低音がゆったり、たっぷり出てきます。
・主観ですがコンシューマユーズ(家庭用)ジャーマンビンテージとして最高レベルの音質、迫力のもののひとつ思います。
・特に低音の迫力は素晴らしく、中小音量では写真後方の大型シアター用JBLと同等の素晴らしさです。
・当時の他のビンテージシステムとは一線を画する本格的なHi-Fiスピーカーシステムと思います。
・Telefunkenの18×26cm楕円フルレンジとともにジャーマンビンテージスピーカーの頂点の一つと思います。
・同構成のシステムを購入いただいた方々の評価を転記いたします。
A様「無事に届きました。想像以上の大迫力と超美音でもう他のスピーカーはいらないぐらい大満足です。いい品物をありがとうございました」
B様「bassを増強するともの凄い音で、鳥肌ものです!打込みは地響級の低音!中音、高音の繋がりもよく表現力があってリアル。CDをかけまくってます。ドイツビンテージを探して、理想の音を手に入れる事ができて幸せです」
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【2】システムの仕様:
・システムインピーダンス:4Ω
・定格入力:25VA(≒50W)
・ユニットはいずれも複数同一仕様個体からセレクトした良品です。
・ウーハー(フルレンジ):200mm口径、型式=L2911
・ツィータ:型式=L9801
・クロスネットワーク:2.2μファラッド、オーディオ専用フィルムコンデンサによるローカットフィルター。
・インピーダンス一定型アッテネータで高音側の音量調整が簡単に出来るようにしてあります。
・L2911は高域特性が優れていて8000Hzまできれいに出ます。
・これを生かすためウーハーは素子を通さずアンプダイレクト、ツィータのみローカットとすることで生き生きした音が得られていると思います。
・L2911はRFTの200mmウーハーの原点的な傑作=L2901の高性能バージョンで最高傑作の誉れ高いもです。
・ジャーマンビンテージとしては破格の低音再生能力です。
・エッジはゴム系素材ですので今後も長期間にわたり劣化は心配ないかと思います。
・これもRFTの本格的ユニットが現代に至っても初期性能を維持することができており、その結果最高の音を出す要因のひとつになっていると思われます。

・ツィータのL9801はRFTのツィータのうち最強のものとして開発されました。
・まるでコンプレッションドライバの様な大きなマグネットが採用されています。
・定格入力が40W、最大入力が60Wとビンテージユニットとしては非常に大きな仕様になっています。
・このため大きな音圧を取り出すことができます。
・メーカー発表の詳細仕様データは下記URLで確認できます。
https://www.rft-hifigeraete.de/10320.html
・主な仕様は下記のとおりです。
・単体再生可能周波数帯域:2000~20000Hz
・システム再生可能周波数帯域:6000~20000Hz(ローカットフィルター通過後)
・インピーダンス:4オーム
・定格入力:40W
・最大入力:60W
・能率:92db/Wm
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【3】エンクロージャー
・サイズ:幅320x高さ540x奥行284mm
・国産のエンクロージャーで、かなり大きく重い(2個で約21Kg)のでご注意ください。
・RFT指定サイズよりかなり大きな容積、かつバスレフですので低音が余裕をもって出てきます。
・前面ネット:ダークブラウンジャージ布によるサランネットを装備しています。
・入力端子:バネ式のワンタッチ端子でスピーカーケーブルを簡単に、かつ確実に接続できます。
・吸音材:音響用グラスウールが充填されています。
・状態:私が数年使用していたものですので小さな傷や剥がれ、角のつぶれなどが使用感がありますが大きなダメージはありません。
・写真をご覧いただき「外観についてはクレームしない」という方の入札をお待ちしております。
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【4】音:
・以下は主観ですのでご承知おきください。
・McIntosh C34Vプリアンプ、DENONのハイパワー(300W)無帰還アンプで試聴しました。
・出品のユニット群は相当大きなミュージックパワーを入れても大丈夫ですので、強力なアンプを使用できます。
・もちろんの能率は高い方ですので、中小出力の真空管アンプでも十分な音量を得ることが出来ます。
・以下の感想は主観ですのでご承知おきください。
・最初に、SACDの「アートペッパミーツザリズムセクション」を試聴しました。
・このCDは演奏も録音も最高です。
・ベース、ドラムががっちり音楽を支えており、出品のユニットは音形を崩すことなく再生しています。
・ペッパーのサックスからはスムーズなフレーズが美しい音色であふれるように出てきます。
・JAZZのスィング、複雑なコード分解によるソロを流れるようなフレーズで演奏していてJAZZの醍醐味を存分に味わえます。
・「モーツァルト:ピアノ協奏曲集(第12~14番、室内楽編成版)ゴットリーフ・ヴァリッシュ(Vn)ピアッティ弦楽四重奏団」、「マーラー:交響曲第10番エリアフ・インバル指揮東京都交響楽団」を試聴しました。
・ともに素晴らしい音です。
・出品のシステムは強力な低音をベースにスケールの大きな再生を行うことを確認しました。
・総じて、音楽ソースを選ばず低音に安定感がある、スケールの大きい音が得られていると思います。

【5】測定データ
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[測定環境説明]
・スピーカー~マイク位置:1.1メートル
・左右個別に同じスィープ信号で測定
・スィープ:20~20000Hz
・赤い線が周波数強度分布です。
・線が細いので画像を拡大すると確認しやすくなります。
・横軸は対数軸で、100Hz, 1KHz,10KHzの目盛表示があります。

[特性の感想]
・左右の特性、能率はよく揃っています。
・2Wayの接続はスムーズと考えられます。
・55~20000Hzの帯域を+-3db範囲内で再生可能と読めます。
・ビンテージユニット使用システムとしては優秀と思います。
・全体的に素直な特性で、音楽ソースを選ばずオールマイティに再生可能かと思います。