2021.10.26（火）21:09
【１】概要：
・Telefunkenの17cm口径 傑作フルレンジユニットを天然木パイン集成材によるエンクロージャーにセットしたモノラル（1本）システムです。
・ステレオ2本ではなく、1本のみですので、入札前にご確認ください。
・1940～50年代のモノラル音源を見事に再生していると思います。
・中型のフルレンジで、当時としては広帯域な特性です。
・またAV再生時のセンタースピーカーとしても音声やソロ楽器の再生に抜群の性能を示します。
・能率は高いので中小出力の真空管アンプで充分な音量が得られます。
【２】ユニット仕様：
・口径：170mm口径、Telefunkenのオリジナル製品です。
・コーン：グリーン、超軽量、フィックスドエッジ
・マグネット：つぼ型アルニコ
・状態：コーン紙に黒い汚れがありますが、それ以外は目立つダメージは無く良好。
・インピーダンス：4 Ω
【３】エンクロージャー：
・サイズ：幅250mm、高さ274mm、奥行き210mm
・材質：MDF
・仕上げ：天側3面がゼブラウッド柾目の突板。ワトコのナチュラルオイルフィニッシュ、バッフルは黒のラッカー仕上げです。
・前面ネット：ロイヤルブルージャージ布によるサランネット付
・入力端子：2Pの業務用ハーモニカ端子。
・前面、後面には杉の木口材を貼りペーパーで研磨しており、MDFの断面は一切見えない構造です。
【４】音：
・以下は主観ですのでご承知おきください。
・アンプは300Bシングルモノラルアンプ（3W)を使用しました。
・まずモノラルスピーカーとして1949年～1951年録音、チャーリーパーカーの「SWEDISH SCHNAPPS」を試聴しました。
・この時期はステレオレコードの実用化以前ですのでモノラル録音しかありません。
・その中では最高の音質の録音と思います。
・パーカーのアルトサックスがクリアに思い切り前に出てきてモノラルですが素晴らしい音場を形成します。
・パーカーの音は、まるで昨日録音してきたようなフレッシュな音に感じます。
・若き日のマイルスディビスの名演も光ります。
・バックのリズムセクションはやや控えめですが、クリアに聞こえます。
・特にベース音がクリアに十分な音量で出てきますので低いベース音の採譜も容易です。
・「ヘレンメリルウィズクリフォードブラウン」のボーカルとトランペットには抜群の相性を示します。
・JAZZボーカルアルバムとしては名演、名録音の代表CDで、このスピーカーとの相性は抜群です。
・1940～60年代に録音されたJAZZ, クラシックに大変相性が良いと思います。
・次に映画再生のセンタースピーカーに使用してみました。
・セリフがクリアに聞こえてきます。
・最近のスピーカーにはない、セリフ再生に適した周波数特性と高レスポンス性能を持っていることが良くわかります。
【５】測定データ
・出品システムの測定データを示します。
[測定環境説明]
・スピーカー～マイク位置：1.1メートル
・左右同時に同じスィープ信号で測定
・スィープ：20～20000Hz
・システム：WaveSpectra Ver. 1.51
・赤い線が周波数強度分布です。
・線が細いので画像を拡大すると確認しやすくなります。
・横軸は対数軸で、100Hz, 1KHz,10KHzの目盛表示があります。
[特性の感想]
・50～14000Hzの帯域を再生可能と読めます。
・当時のフルレンジ1発としてはかなり優秀です。
・名機16×26cmフルレンジに特性も音も似ています。
・低音、高音ともに良く伸びています。
・左右の特性、能率はよく揃っています。
・全体的に素直で平坦な特性で、音楽ソースを選ばずオールマイティに再生可能かと思います。
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