2021.08.08(日)21:15
【1】概要:
・東独の国営企業RFT/VEB社が1950~60年代に製造したと推定される180×260mm 口径フルレンジ=216MBと、最新のVifaハイエンドツィータ=XT25Aによる2Wayユニットを新設計の天然木パイン集成材エンクロージャーにセットしたシステムのペアです。
・容積に余裕のある新設計中型サイズエンクロージャーにより深い低音が得られていると思います。
・フルレンジはRFT楕円ユニットの傑作で、大型マグネットを有しており芯のある広帯域で素晴らしい音が出てきます。
・ダブルコーンですので高音も良く出てきますが、最新の音楽ソース対応、および指向性改善のため最新のハイエンドスーパーツィータを加えました。
・ツィータはSonus fabel社のシステムなど多くのハイエンドメーカーのシステムに採用されている最新型で、20000Hz以上まで再生可能な定評ある著名な製品です。
・センターに鋭い頂点を有するメタル製円錐型イコライザを有しているのが外観上の大きな特徴です。
・ヴィンテージの強力フルレンジと最新のツィータの組み合わせは広帯域でかつ高能率の生き生きした音を再生し素晴らしいです。
・特に深い低音、さわやかな高音、超高音が一聴してわかる透明感あふれる音です。
・ジャーマンビンテージと現代の音の良い点がMIXしたものと言えます。
・フルレンジ以外のユニット、パーツ、エンクロージャーはすべて新品です。
【2】ユニット:
1)フルレンジ
・型式:RFT/VEB 216MB
・インピーダンス:4 オーム
・定格入力:4 VA
・外径:180mm×260mm
・コーン:超軽量フィックスドエッジ、ダブルコーン。
・ダンパーの造り、リード線など高級素材で丁寧に作られていることがよくわかります。
・コーンに大きく黒いシミのが様なものが見えますが、これはRFTのユニットによくみられるものです。
・製造当初からあるものです。
・素材はALTECユニットのエッジに塗られているビスコロイドの様なもので、それよりさらに粘性が低い素材だと思われます。
・状態:画像の通り、片側のサブコーンの亀裂補修があります。がっちり補修されているので音への影響は聴感上はありません。
・そのほかはコーン、フレーム、マグネットとも大きなダメージは無く良好です。
2)ツィータ
・型式:デンマーク Vifa 社、XT25A、新品、単品でもかなり高価なものです。,
・方式:円錐型センターイコライザ付きドーム、後方消音システム
・外形:65mm直径
・能率:92db/W
・最大入力:40W
・マグネット:ネオジューム
3)クロスネットワーク
・2.2μFのオーディオ専用フィルムコンデンサによるローカット
・フルレンジユニットには入力信号をダイレクトに入れることで音の勢いをそのまま得ています。
・クロス周波数:約8000Hz
【3】エンクロージャー:
・サイズ:幅256mm、高さ450mm、奥行210mm、216Bに対し十分な容積を有しており、低音が余裕をもって出てきます。
・材質:天地側面は15mm厚のパインの集成材、バッフル、裏板はMDFです。パイン集成材は節の無い高級グレード品です。
・外装:100、240番のサンドペーパーで研磨し、次にワトコのナチュラルオイルと600番のサンドペーパーで繰り返し研磨し仕上げています。
・前面ネット:黒のジャージ布によるサランネットを装備しています。
・入力端子:2Pの圧着方式端子でスピーカーケーブルを簡単に、かつ確実に接続できます。
・吸音材:裏板に設置
【4】音
・以下は主観ですのでご承知おきください。
・試聴はMcIntosh C34V+DENON POA-1500大出力アンプ(300W)、および中小出力用に300Bシングル(5W)を使用しました。
・能率が高く生き生きとした音
・特に1950-70年代のアコースティックな音楽を見事に再生します。
・最新のツィータにより最新のソースでも不足なく再生していると思います。
・フルレンジユニットの振動板面積が大きいのでスケールの大きな実在的な音が聴けます。
・音楽ソースはJAZZ, クラシック、ボーカル、オペラなどジャンルを問いません。
・JAZZ幻の名盤、BODIL NISKAの「BLUE」の圧倒的なテナーサックスの音が、まるでそこで演奏しているように再現されました。
・クラシックはベルリンフィルのWEB配信の高音質ソースを試聴しました。
・ステージに楽器がきれいにならび、スケールの大きな音が楽しめました。
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