2021.05.11(火)21:58

【1】概要
・1958~1968年に製造販売されていた、Telefunkenの有名な真空管式録音システムMagnetophon シリーズに使用されていたフルレンジユニットをオリジナルのサイズよりやや大きめのバスレフ型エンクロージャーに収めたシステム。
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・Magnetophon については下記などを参照ください。
https://www.radiomuseum.org/r/telefunken_magnetophon_85_2.html
・MagnetophonはTelefunkenの業務用磁気テープリール式録音、再生システムの総称で、多くのシリーズが存在しました。
・放送局番組の音声、音楽収録用、レコーディング用など幅広く活用されていました。
・出品のユニットが使用されていたMagnetophon 85システムは画像10に仕様、周波数特性、真空管アンプの回路図を示します様に、当時としては驚異的な録音周波数特性(30-20000Hz +-3db) を有しており、音も抜群に良いといわれていました。
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・この周波数特性は録音システムのもので、再生側の周波数特性は提示されていません。
・スピーカーユニット単体測定結果では70~16000Hzが3dbで収まっていますので非常に優秀です。
・当時としてはかなり広帯域と思われます。
・出品のシステムはこのユニットに最適と思われるサイズ、材質のエンクロージャーにセットされていますので、主観ですがニュートラルで正確、かつ生き生きとした音になっていると思います。
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【2】ユニット
・口径:115X182mm
・マグネット:大型馬蹄形アルニコ
・コーン:超軽量コーン、フィックスドエッジ
・EL95(6DL5)のプッシュプル、EL84(6BQ5)のシングルまたはプッシュプルのTelefunken純正アンプで駆動されていました。
・従いまして定格入力は5W程度と推測されます。
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【3】エンクロージャー
・サイズ:幅=200mm、高さ300mm、奥行220mm、このユニットの実力を存分に発揮できるサイズです。
・型式:奥行きが短いALTECタイプバスレフです。
・材質:天地側が15㎜厚のパイン集成材、バッフルはMDF、裏板は檜12㎜のプライウッドです。
・外装:150番、240番ペーパーでサンダー研磨、ワトコのナチュラルオイルと600番ペーパー仕上げ。
・写真の通りかなり滑らかなj表面仕上げになっていると思います。
・サランネット:ロイヤルブルー色ジャージネットによるモダンなネットが付属します。
・入力端子:2Pの圧着型端子でスピーカーケーブルを簡単に、かつ確実に接続できます。
・吸音材:裏板に装備しているタイプです。
・ユニットリード線:Telefunkenオリジナル

【4】音
・以下の感想は主観ですのでご承知おきください。
・音は定評があり音楽ソースを忠実に再現するものです。
・能率は高いので中小出力の真空管アンプに最適です。
・音楽ソースのジャンルは選ばず1950~80年代のクラシック、JAZZなどを気持ちよく生き生きと再生します。
・透明感が高くECMのキースジャレットトリオがクールにかつエネルギッシュに鳴ります。
・レファレンスとして1ペア持っていると音の基準になりえます。

・同一システムを購入いただいたGさんの感想を抜粋して転記させていただきます。
さっそく聴いて感激しました。中音域の活の良さに驚きます。
しかも合唱のフォルテシモでも音が混濁しません。
JAZZのサックス,トランペットの飛んでくる音ばかりでなく,シンバルの金属感も素晴らしかったです。
フルレンジ1発でこれは信じがたいですi-img1200x900-1620736881rt1kk11026302
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