2021.03.14(日)22:51

【1】概要・RFTが1960~70年代に制作した2Wayシステム、2-WEGE-BOX B9161 Hi-Fiの完全オリジナル良品ペアです。
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・レストア済の完全調製品です。
・ウーハー、ツィータともにRFTとしては最強力なものの一つですので芯のある素晴らしい音が出てきます。
・小型のジャーマンビンテージシステムとして最高の音質、迫力のもののひとつです。
・ウーハーのL2621は驚くほどの物量投入、かつ丁寧な傑作です。
・特にマグネットは20㎝口径のL2901よりも大きいと思われ、30㎝口径用のものと同等かさらに大きいものです。
・音もその形態から予想される通りで、特に低音の迫力は素晴らしいです。
・トータル的には、中小音量では大型シアター用システムと同等の素晴らしさです。
・当時の他のビンテージシステムとは一線を画する本格的なHi-Fiスピーカーシステムと思います。
・最近のスピーカーではなかなか得られない高能率、ストレスのない芯のある本格的なサウンドと思います。
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【2】システム
・ウーハー:160mm口径、型式=L2621
・300mm口径ユニットを上回る巨大なマグネットが使用されており見るからに凄い音が出そうなユニットで、実際、太く良く伸びる凄い低音が出てきます。
・ツィータ:25mm口径ドーム型、型式=L9806,こちらのマグネットも大きく、まるでコンプレッションドライバーの様な形態、音です。
・クロスネットワーク:専用の本格的LCタイプの2Way。コンデンサ含め動作確認OKです。
・ユニットの状態:全ユニットは目立つダメージはありません。新品に近い極上の状態です。ウーハーのエッジはほとんど劣化しない素材ですので長期的使用でも安心です。
・システムのインピーダンスは4オームです。
・定格入力は35VA、最大入力は75VAという強力な仕様です。
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・エンクロージャーサイズは、幅210mm、高さ310mm、奥行き200mmです。
・外装はダークブラウンのラッカー仕上げです。
・サランネットはダークブラウン黒の布を貼った頑丈でモダンなものです。汚れや傷ももなく良好な状態。
・固定用のダボが2本とも2個ずつしかありませんが、使用上は問題ありません。
・入力は2Pのハーモニカ圧着端子を新設しましたので一般的なスピーカーケーブルを簡単に接続することができます。
・状態:塗装剥がれが少しありますが、少し離れると目立ちません。
・レストア:内部製造、ユニットのケーブル再はんだ付け、クロスロスネットワークのチェック、再はんだ付け、音の調整、外観の傷の修復などを実施しました。
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【3】音
・音楽ソースを選ばずスケールの大きい音が得られていると思います。
・特に低音の迫力はこのサイズのシステムから出ていると思えないほどすさまじく、音楽の根底をがっちり支えます。
・高音域も強力でコンプレッションドライバーが入っているかと思わせる生生しさです。
・定格入力値が大きいので大きな部屋でも十分な音量が得られます。
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【4】RFT/VEBについて
・このシステムに採用されているユニットにはRFT、VEBが併記されていますので、当時の複雑なドイツの状況を含めこれらの関連を説明します。
・第2次世界大戦後ドイツは東西に分割されました。
・東ドイツにおけるラジオやカセットレコーダー、ステレオやテレビなどの電化製品は、通常「ラジオ電信テクノロジー人民公社(VEB FUNKWERK)」で作られていました。
・これらの商品は最低限の生活必需品であるとは政治的には見なされておらず、贅沢品に見あう価格で、製品も西ドイツに劣らない、素晴らしいデザイン、品質のものが多く存在しました。
・RFTは、戦後、東側に残ったテレフンケンやシーメンスなどの音響機器メーカーの設備やエンジニアたちを集め、VEB FUNKWERKを中心に多くの組織を1つの国営企業集合体として統合された協会名称です。
・RFTはBroadcasting and Telecommunication Technologyの略称で、ドイツ民主共和国(GDR)におけるさまざまな通信会社の製造業者協会の名前です。
・会社の名前ではありませんので誤用に注意が必要です。
・従いまして、出品のユニットは、VEBが制作しRFT協会で販売したもの、ということになります。
・RFTでは多くの優秀な技術者たちのノウハウを生かして、数多くのスピーカー、オーディオ機器が設計・制作されてきました。
・出品のユニット群はその中でも音が良いことに定評があり、業務用、一般用を問わず数多くのシステムに採用されていたものです。